【実験】音楽を美術で表現する②




前回、音楽を美術で表現する実験をしました

【実験】音楽を美術で表現する①

2018.04.19

今回は第二弾として、前回に引き続き「音楽を美術で表現する②」についてお話したいと思います。

前回の最後で「音楽と美術が同じ時系列で表現し合うことはできないだろうか」という疑問が残りました。

美術の世界よりも圧倒的な速さで表現される音楽音楽と美術が同じ時間に共存できる可能性はないだろうかと思いこんな実験をしました。

即興演奏×即興ライブペイント

この実験は、即興のピアノ演奏の横で、その音を聞いてライブペイントをする。という実験でした。この実験をするにあたり、三つのルールを設けました

①絵画を右から描くこと

絵画を右から描いて行くことにした理由は、楽譜と同じように絵画を読んでもらうためです。そうすることで、楽譜読んでいるように演奏ができると思ったからです。また、私の絵画が左まで描き終えたと同時に演奏が終わることをルールにしました。そうすることで、美術と音楽が同じ時系列で表現し合えると思ったからです。

②ピアニストは私の絵を右から読むように演奏する

上に記載されている通り、ピアニストは私の絵画を右から読んで演奏してもらうことをルールにしました

③絵描きはピアノの音を聞いて表現し、奏者は絵画を表現すること。お互いに表現し合う立場でいること

私はピアノの音を聞いて即興で絵を描き、奏者はその絵画をみて演奏してもらう。その音を聞いて私が表現し、その表現を音楽にする。この関係を絵を描き終えるまで続けることをルールにしました。

ピアノ奏者 N.Tさん、M.Kさん、本当にありがとうございました

結果

この実験をして二つ思ったことがある

①音楽の圧倒的スピードに手が追いつかない

見ていただくと分かるのですが、圧倒的に描くスピードが遅い。奏者さんがどんどん新しい音を作り出しているのに対して、私の手が全然追いつかない。あ!この音は青色だ!と思った瞬間に別の色が耳に入ってくる。その別の色をパレットに出していると、次の音がどんどん響いてくる。

音楽の圧倒的な表現のスピードと、美術の表現の遅さはわかっていたものの、まったく追いつけない

描いている途中、私はある決断をすることになる。

「一つ一つの音符を拾うのではなくて、音楽をグループ分けにしよう!」

音楽の中で音の変わり目を見つけて、それを絵画にして行く。すると、「菜の花ばたけで踊っているけれど寂しげな黄色のイメージ」から「誰もいないお屋敷に忍びこんで、階段から転げ落ちるような赤いイメージ」、「出口を見つけ、突然湖のようなものが見える爽やかさ」へと変化して行く様子を想像し、音楽に間に合わせるように筆を運んだ。

②絵画として美しいかどうか

できた絵をみて、なんて全体感のない絵なんだろうと思った。絵としてこれは成立するのだろうか・・・有名な作家の中では右端から描くような人もいるけれど、私は全体感を捉えられないまま筆を進めて行くのがとても怖かった。完成された横長の絵をみて、どう見ても三分割されている世界観に違和感を覚えた。これはこれで面白い絵画なんだけど、もっと絵として美しいものはできないだろうかと思った

まとめ

今回即興でライブペイントをしてみて、やはり美術と音楽の世界で流れている時間の差を感じた。解決方法として、「音楽を聞いてそのまま色に落とせるような表現のスピード」が必要だと思った。そのためにはまず、筆を使わずに絵が描ける仕組みを作る必要があると思った。鍵盤一つ叩くと音が出るように、ボタン一つで色が出るようなしくみ。きっとモザイク画のような絵になって、色と積み重ねるように音楽が表現できて面白いのではないかと思う。やってみたい

 




コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です