乳から毛が生えているのは世界で私だけなのか




人に見せない部分は秘密でいっぱいだ

 

口にさえしなければ秘密はいくらでも守ることが出来る

 

しかし私は自分のに感して、他人と共有する機会を失った。

「あなたの乳には毛が生えているんですか?」

あの時勇気を出して一言声をかけることができたら、こんなことにはならなかった。

 

風が教えてくれたこと

海へ行き

遠い地平線に向かい

涼しい風が私の胸元を撫でた時

1つの疑問に辿りついた。

 

乳から毛が生えているのは世界で私だけだろうか

そんなことをあくる日も考えた。

産毛ではなく、完全な毛

あんまり言うと恥ずかしいのだが、私の乳には毛が生えている

産毛ではなく、ごりっぱに毛が生えている。

ちょっと濃いのが4本ほど生えている。

生える度に抜く。

 

忘れたころにめっちゃ伸びてて

めっちゃ伸びとるやん怖ってびっくりする。

 

よくとか、太ももとか、よく分からん所によく分からん長さの毛が生えていることがあるだろう。

そんな感じや。

みんなどのくらい毛が生えているの?

私はいつも考えている。

 

みんなどのくらい毛が生えてるんやろう。

どのくらいの濃さなんやろう。

何本生えてるんやろう。

 

・・・生えたら抜くんかな

秋の風に聞くけれど、涼しく胸元を通り過ぎてゆくだけだった。

あぁ、もうすぐ冬が来る

哀愁を想い、空を見上げ涙をこぼす

 

乳毛の謎は深まるばかりだった。

聞けるっちゃあ聞けるかもしれんけども

聞けるっちゃ聞けるかもしれんけども、やっぱり勇気がない。

 

「今日体調悪そうやけど、女の子の日なん?」

ならまだ聞けるかもしれんけど

 

「お前の乳は毛ぇ生えとるんか?どんぐらいの濃さや。あ?何本や。生えたら抜くんか。」

そんなこと、聞けるわけがない。

 

いくら仲のいい友達でも、

「乳に毛ぇ生えとるん?」

なんて聞いたら

「こいつの乳もいだろか」って心から思うだろう。

 

誰にも聞けない今

乳に毛が生えているのは、世界に私だけかもしれない

 

 

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「永遠に存在しない場所」




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