エッセイ

鬼灯のような恋人

恋人は宝石に埋め込まれた

植物のような人だった。

 

その結晶は結露のように曇っていた。

クリスマスにしたデートも、

後日送られてきた殺人予告も。

 

海にうつる横浜の景色にように

ただだ綺麗だったね、などと言って。

 

ほとんど忘れてしまうことだけが、
彼の形を留めてくれる。

 

 

 

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note「存在しない場所」

 

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